パリ東部のやや北より。ペール=ラシェーズ墓地よりさらに郊外に近いパリの端っこで週に2回行われるマルシェ。数軒の店が並ぶだけのこじんまりしたマルシェの横にはトラム(Tramway)が走っている。周囲は近代的な高層集合住宅も多く、新しい世代も多く集まってきている。
マルシェ・モルティエが開催されるあたりは、特に偏った民族的な雰囲気が強いわけではなく、日曜日になると家族連れの姿も多い。マルシェでは野菜や果物、日用品などが扱われていて価格は安め。新鮮なものも多いが、特に付近に何かがあるわけではないので、住民以外の姿はほぼ見かけない。
平日の日中は働き、週末に買い物に行くという世代が多いのだろうか、日曜日に営業している店もパン屋も多く、隠れた名店が多い。
マルシェから歩いて10分(800m)ほどのところにある「ラ-ガンベット-ア-パン(La Gambette à Pain) 」は、2010年にはゴーミヨー(le Gault et Millau 2010)でパリで最も素晴らしいパン屋に選ばれている。この店のシェフ・ジャンポールマトン(Jean-Paul Mathon)氏は、フランス最後の本物の職人と讃えられ有名なパンデザミ(Du Pain et Des IdéesのPain des amis)を作り出したChristophe Vasseurの師匠でもある。(ラガンベットアパンは土日休みなのでご注意を)。
もう少し歩くとパリ最古の百貨店ボンマルシェ(Le Bon Marché)のシェフパティシエの経歴をもつブノワ・カステル氏の店「ブノワカステル メニルモンタン(Bemoît Castel Ménilmontant) 」がある。
そこからほんの250mほどで133年前の酵母を使い健康にこだわる「パンビボ(Pane Vivo) 」、さらにパンビボから300mほどのところにある「ラフルートガナ(La Flûte Gana)」は既に引退しているが有名なMOF職人ベルナール・ガナショー(Bernard Ganachaud・国家最優秀職人章(Meilleur Ouvrier de France))の店で、ポーリッシュ法で作るバゲットが名物(ラ・フルートガナは日・月が休み)だ。
マルシェの横を走るトラムに乗って3駅のところにパリ3大蚤の市の一つモントルイユの蚤の市(Marché aux puces de la porte de Montreuil)がある。モントルイユの蚤の市は土曜と日曜に行われているので、日曜日であれば、気になるパン屋さんに寄って、マルシェモルティエを見てから、モントルイユの蚤の市へ行くことも可能。
20区 Marché Mortier (マルシェ モルティエ)
information
74 boulevard Mortier
75020 Paris, FRANCE
(Sur le trottoir pair du boulevard Mortier entre la rue Maurice Berteaux et la rue Vidal de la Blache ) [Métro / 最寄駅 ]
Saint-Fargeau, ligne 3bis
●Googleマップ:
https://goo.gl/maps/BozDQekvW9ePgyUx7
●パリ市マルシェ情報:
https://www.paris.fr/equipements/marche-mortier-5532
●開催日時:
木曜日 07:00 – 13:30
日曜日 07:00 – 14:30
木曜日のモルティエ・マルシェはこんな感じ
木曜日のモルティエ・マルシェはこんな感じ