■パリのマルシェNo.77 – 20区 Pyrénées (ピレネー)

 パリ北西部。著名人が眠ることで有名なペールラシェーズ墓地(Cimetière du Père Lachaise)とビュット=ショーモン公園(Parc des Buttes-Chaumont)のちょうど中間あたり、ピレネー通り(Rue des Pyrénées)で週に2回、開かれているマルシェ。観光エリアではなく住宅に囲まれた場所。平地の多いパリにしては珍しく小高い丘へ続く道の途中なので坂が多い場所だけれども、このマルシェ付近の眺望がよいというわけでもないので、散歩を楽しみに来るところではなく、皆淡々と買い物をしている。

マルシェピレネー・ナッツ&ドライフルーツ
ナッツやドライフルーツの店。持ち運び可能な蓋つき容器のまま展示している合理的な方法は、郊外近くのマルシェならではではないだろうか。日本人的にはこの方が衛生面で安心だが。

 マルシェ・ピレネーは日常生活に密着した中規模マルシェで、やや混雑している。店はピレネー通り(Rue des Pyrénées)の車道を挟んだ両側の歩道に一列ずつ並んでいて、数も多め。野菜&果物の店が大半だが、肉・魚・チーズ・花・レバノン料理・日用品・服など、並ぶ商材の種類も一通り揃っている。価格帯も安めのものが多い。周囲にはハラルの肉屋やスパイスを扱う店もあり、どこからともなくカレーの匂いが漂ってくる。あたりの匂いはややエスニックな雰囲気でも、マルシェ自体は特に偏った民族色が強いわけではなく、来ている人の人種や年齢は幅広い。

マルシェの花屋
この辺りのマルシェの花の価格はパリ高級地区の半額以下になる。

 わざわざ行くほどのマルシェではないが、避けなければならないということもないので、もし近くに行くならばちょっと覗いてみていいかもしれない。もし訪れるならば、この周囲は密かなパン屋の名店が揃っているのは見逃せない。

 マルシェと同じピレネー通りを南へ歩いて6分(500m)ほどのところにある「ラフルートガナ(La Flûte Gana)」は、既に引退しているが有名なMOF職人ベルナール・ガナショー(Bernard Ganachaud・国家最優秀職人章(Meilleur Ouvrier de France))の店で、ポーリッシュ法で作るバゲットが名物(ラ・フルートガナは日・月が休み)だ。反対に、ピレネー通りを北へ9分(750m)行くと次々と新しい店舗をオープンさせているアーバンベーカリー(Urban Bakery)がある。
 ピレネー通りと交差しているメニルモンタン通りの方へ行くと、パリ最古の百貨店ボンマルシェ(Le Bon Marché)のシェフパティシエの経歴をもつブノワ・カステル氏の店「ブノワカステル メニルモンタン(Bemoît Castel Ménilmontant) 」、少し小道に入れば133年前の酵母を使い健康にこだわる「パンビボ(Pane Vivo) 」などもある。
 マルシェから10分ほどのところ、メニルモンタン通りを東へ進めば、「エレメンツパンビオ(Elements pain bio)」もあり、そのまま東へ進みオベルカンフ通り(Rue Oberkampf)に入れば、注目の新店舗が続々とオープンししているパン屋激戦ストリートだ。

パリのストリートアート
高層住宅が増えて、ストリートアートもちらほら。

20区 Marché Pyrénées (マルシェ ピレネー)
information

[Adresse / 場所 ]
Rue des Pyrénées
75020 Paris, FRANCE
(Entre les rues de l’Ermitage et de Ménilmontant Métro 3 et 3bis – Gambetta)

[Métro / 最寄駅 ]
Gambetta, ligne 3,3bis

●Googleマップ:
https://goo.gl/maps/zxAZqZV5WAYwfGht5


●パリ市マルシェ情報:
https://www.paris.fr/equipements/marche-pyrenees-5533


●開催日時:
木曜日 07:00 – 13:30
日曜日 07:00 – 14:30

木曜日のマルシェピレネーはこんな感じ

2020年8月6日木曜日の ピレネー・マルシェの様子。

日曜日のマルシェピレネーはこんな感じ

2021年2月28日日曜日の ピレネー・マルシェの様子。
パリ20区のマルシェピレネー
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